夢追い人に観てほしい!心揺さぶるおすすめの音楽映画6選【洋画編】
素晴らしい音楽が、物語により一層彩りを与えてくれる音楽映画。
臨場感溢れる演出には、思わず心を奪われてしまいますよね。
今回はロックやクラシック、ジャズなど様々なジャンルを題材にした洋画を6つ厳選。
音楽好きはもちろん、夢や目標を持つ全ての人に観てほしい、勇気をもらえる音楽映画をご紹介いたします。
目次
天使にラブソングを(1992年)
エミール・アルドリーノ監督、ジョセフ・ハワード(ポール・ラドニック)脚本によるコメディ映画。
俳優のみならず、歌手やコメディエンヌとしても活躍するウーピー・ゴールドバーグが主演を務め、全米で大ヒットロングランを達成しました。
翌年には続編が公開され、今もなお多くの人に親しまれている『天使にラブソングを』シリーズ。現在約30年ぶりに3作目の制作が進められており、再び注目を集めています。
『天使にラブソングを』のあらすじ|しがないクラブ歌手が修道院に旋風を巻き起こす!愛と歌声に溢れたコメディ
リノのカジノで歌手として働くデロリス(ウーピー・ゴールドバーグ)は、カジノの経営者であるヴィンス(ハーヴェイ・カイテル)の愛人。
ある日、彼女はヴィンスが部下を殺害する現場を目撃してしまう。
実はカジノ経営者とは表向きで、ヴィンスの正体はネバダ州一帯を牛耳るマフィアのボスであった。
愛人とは打って変わって抹殺対象となってしまったデロリスは、警察の意向によりサンフランシスコの修道院に匿われることになり、シスターとして振る舞うことを余儀なくされる。
堅苦しく閉塞的な修道院での生活に辟易していた矢先、歌の経験者であるデロリスは、音痴揃いの聖歌隊の指導を任されることになり……。
音楽の力で息を吹き返していく修道院。生き生きと歌うシスターたちに注目!
デロリスが転がり込んだのは、危険な周辺地域との交流を禁じられていたため、礼拝者が減少し存続の危機に陥っていた修道院。
一方のデロリスも、歌手として働いてはいたものの、カジノでは見向きもされずにくすぶっていました。
しかし、聖歌隊の活躍により修道院は瞬く間に活気づいていき、デロリスも歌の指導を通してその本領を発揮します。
厳格な修道院長の言いつけにより保守的だったシスターたちが、音楽の楽しさを知り輝かしく歌うシーンはとても印象的。
ゴスペル風のアレンジでリズミカルに聖歌を歌う彼女たちと一緒に、あなたも思わず手拍子をしてしまうかもしれません。
あの頃ペニーレインと(2000年)
10代でローリングストーン誌の記者として活躍したキャメロン・クロウ監督自身の実体験に基づいて制作された、半自伝的映画。
アカデミー賞では4部門にノミネートされ、脚本賞を受賞。
監督の音楽的見識を生かした演出で、多くの批評家からも絶賛の声が上がりました。
『あの頃ペニーレインと』のあらすじ|ロックに傾倒する少年の初恋と成長を綴った青春映画
優等生のウィリアム(パトリック・フュジット)は、家出した姉アニタ(ズーイー・デシャネル)が残したレコードをきっかけにロックに魅せられ、ロックライターを志す。
やがて地元誌に書いた記事がローリングストーン誌の目に留まり、ウィリアムは15歳にして、ブレイク寸前のロックバンド“スティルウォーター”のツアーに同行取材することに。
バンドと行動を共にするバンド・エイド(バンドを支える者)を名乗るペニー・レイン(ケイト・ハドソン)と出会い、ミステリアスな彼女に惹かれていくが、彼女は“スティルウォーター”のメンバーであるラッセル(ビリー・クラダップ)と恋に落ち……。
音楽ライターとしてのセンスが光る、ストーリーを盛り上げるサウンドトラックに注目!
物語の舞台は、ロック黄金期と言われる1973年。
ローリングストーン誌のライターとして活躍したキャメロン・クロウ監督ならではの視点で、ロックの世界の裏側を写実的に、それでいてロマンティックに描き出したロックへのラブレターのような作品です。
劇的な展開や壮大な出来事が起こるわけではないものの、印象的なセリフやユーモラスな脚本、魅力的な登場人物たちによって、物語は終始鮮やかな光を纏っています。
そして何より、ストーリーを彩るサウンドトラックが素晴らしい。
サイモン&ガーファンクルやエルトン・ジョンをはじめとする豪華アーティストたちの名曲が映画の世界観とマッチし、シーンひとつひとつをよりエモーショナルに盛り上げています。
おしゃれでノスタルジックな雰囲気が楽しめるため、70年代のアメリカのカルチャーやファッションが好きな方にも強くおすすめしたい映画です。
スクール・オブ・ロック(2003年)
ジャック・ブラック – 子供たちにロックの名曲を教える最高の先生| スクール・オブ・ロック | Netflix Japan
リチャード・リンクレイター監督によるミュージカルコメディ映画。
脚本を手掛けたのは、作中に主人公の友人・ネッド役として出演しているマイク・ホワイト。
AC/DCやラモーンズ、レッドツェッペリンをはじめとする往年のロックスターの名曲が楽しめる、世界中で大ヒットを記録した作品です。
『スクール・オブ・ロック』のあらすじ|破天荒なミュージシャンがロック魂で名門校を変革するハートウォーミングコメディ
ロックが生きがいのデューイ(ジャック・ブラック)は、身勝手なライブパフォーマンスが原因で、自身のロックバンドをクビになってしまう。
さらにルームメイトのネッド(マイク・ホワイト)とその彼女からは家賃の支払いを催促され、途方に暮れたデューイは、ネッドになりすまし名門小学校の代用教員として働くことに。
ロック以外に興味がなく、仕事をするつもりなど毛頭なかったデューイだが、ある日生徒たちの音楽の才能に気付き、授業と偽って生徒たちとロックバンドを結成。
バンドバトル出場を目指し、厳格な学校や親の目を盗んで猛特訓に励む彼らであったが……。
ロック愛が伝わるデューイの熱い指導と解放されていく生徒たちに注目!
この作品を語る上で欠かせないのは、何と言っても主演であるジャック・ブラックの個性が炸裂した演技。
ミュージシャンとしても活躍する彼ならではの、音楽愛に満ち溢れた中毒性のある演技で、ロックに目がない主人公・デューイを完璧に演じ上げています。
デューイは生徒たちを差し置いてリードボーカルをやりたがったり、ソロをとりたがったりと何かと大人げないところがありますが、厳しい大人に抑圧されていた生徒たちにとって、対等に向き合える彼は新鮮な存在。
従順な生徒たちが次第にロックに魅了され、自由を手にしていく様子は痛快で、生き生きとした姿から自然と勇気をもらえます。
ロックファンはもちろん、音楽に疎くても子どもから大人まで誰もが楽しめる映画です。
セッション(2014年)
映画『セッション』予告編
高校時代にジャズバンドに所属していたデイミアン・チャゼル監督自身の実体験に基づいて制作された映画。
狂気と興奮に満ちたスリリングな本作は、第30回サンダンス映画祭でグランプリと観客賞を受賞。数々の批評家からも熱烈な賛辞を受け、映画界に旋風を巻き起こしました。
『セッション』のあらすじ|ドラマーを夢見る生徒と鬼教師が繰り広げる狂気のレッスンを描いたヒューマンドラマ
アメリカ最高峰の音楽学校であるシェイファー音楽院に通うニーマン(マイルズ・テラー)は、偉大なドラマーになることを夢見て日々練習に励んでいた。
そんなある日、彼が学ぶ初等クラスを訪れた伝説の教師・フレッチャー(J・K・シモンズ)によって、ニーマンは最上位クラスへと引き抜かれる。
白羽の矢が立ち喜んだのも束の間、そこには一切の妥協を許さない、狂気に満ちた指導が待っていた。フレッチャーは一流音楽家を育成することに執着するあまり、望んだ演奏のためなら生徒に罵詈雑言を浴びせ、体罰さえも下す鬼教師だったのだ。
認められたい一心で、道理に反するスパルタ指導にも必死に食らいつくニーマン。しかし、その苛烈なレッスンによって次第に精神を蝕まれていき……。
音楽と表情で魅せる迫真の演技。圧巻のラストシーンから目が離せない!
本作はフィクションではあるものの、監督自身の実体験に基づいたリアリティのある描写によって、物語の狂気性が臨場感を持って浮かび上がってきます。
そして何より、世界中を圧倒したキャストたちの迫真の演技も見もの。
ニーマン役のマイルズ・テラーはジャズドラムは初めてだったそうですが、数ヶ月間、流血するほどの猛特訓を経て、才能あるジャズドラマーを熱演。
鬼教師を演じアカデミー賞助演男優賞に輝いたJ・K・シモンズも、鬼気迫る演技で観客を震え上がらせました。
一番の見どころと言える音楽と表情のみが物語る怒涛のラストには、誰もが目を奪われること間違いなし。
緊迫の先にある高揚を、ぜひご自身で体感してみてください。
ラ・ラ・ランド(2016年)
「ラ・ラ・ランド」本予告
『セッション』で一躍時の人となったデイミアン・チャゼル監督が手掛けたミュージカルラブストーリー。
アカデミー賞では最多6部門を受賞し、監督自身も史上最年少でアカデミー賞監督賞に輝きました。
日本においても、人気のあまり全国各地でリバイバル上映が行われるなど、高い評価を得た作品です。
『ラ・ラ・ランド』のあらすじ|夢を追いかける男女の恋を描いたミュージカルエンターテインメント
夢を追いかける若者たちが集う街、ロサンゼルス。
映画スタジオのカフェで働くミア(エマ・ストーン)は、女優を目指してチャンスを求めているが、何度オーディションを受けても上手くいかない。
ある夜、ピアノの音色を耳にし、吸い込まれるようにレストランに入ったミアは、ひとりのピアニストの演奏に心を奪われる。彼の名はセブ(ライアン・ゴズリング)。
セブもまた、自分のジャズ・バーを持ち、大好きなジャズを心ゆくまで演奏したいという夢を持っていた。
やがて二人は恋に落ち、お互いの夢を応援し合う。しかし、セブは店の資金づくりのために、気が進まない中ジャズとは程遠いバンドの誘いを引き受け、バンドは成功していく。
多忙を極めたセブと、夢から目を背けるセブに失望するミア。二人の心は次第にすれ違っていき……。
壮大なオープニングに釘付け!こだわり抜かれたミュージカルシーンに注目!
物語は、大渋滞のロサンゼルスの高速道路で、約100人もの若者たちが『Another Day of Sun』を歌い踊り、盛大に幕を開けます。
素晴らしい音楽やパフォーマンス、色とりどりの衣装、カメラワークにひたすら圧倒されるこのシーンですが、映画のテーマである「成功を求めてもがく夢追い人」を暗示する、メッセージ性を持った場面でもあります。
また、劇中の至るところに見られる、監督の映画愛に溢れた名作ミュージカル映画のオマージュも見どころのひとつ。
オープニングでオマージュされた『ロシュフォールの恋人たち』をはじめ、劇中には『雨に唄えば』や『バンド・ワゴン』、その他数々の名作映画を思わせるシーンが登場します。
ミュージカル映画がお好きな方は、ぜひそちらにも注目してみてください。宝探しをしているような特別な気分を味わえることでしょう。
イエスタデイ(2019年)
映画『イエスタデイ』予告
『スラムドッグ$ミリオネア』のダニー・ボイル監督と 『ラブ・アクチュアリー』の脚本家リチャード・カーティスが送るファンタジー映画。
個性溢れるチャーミングなキャスト陣に加え、物語のキーパーソンとして、本人役でエド・シーランが出演したことでも話題となりました。
『イエスタデイ』のあらすじ|ビートルズがいない「もしも」の世界を描いたミュージックファンタジー
イギリスの売れないシンガーソングライター・ジャック(ヒメーシュ・パテル)は、マネージャーである幼なじみのエリー(リリー・ジェームズ)に支えられながら活動しているが、成功する気配はなく、夢を諦めかけていた。そんな矢先、世界で謎の大停電が発生。暗闇の中で交通事故に遭い、気を失ったジャックが目を覚ますと、あの伝説のバンド“ザ・ビートルズ”が存在しない世界になっていた!
自分以外がビートルズを知らない世界で、彼らの音楽をオリジナル曲として発表し、一躍大スターとなったジャックであったが……。
色褪せない数々の名曲とヒメーシュ・パテルの心打つ演奏に注目!
劇中にはビートルズの数多の名曲たちが、オリジナルアレンジで一味違う趣を持って登場します。
映画のタイトルでもある『Yesterday』をはじめ『Let It Be』や『Help!』など、誰もが知るヒット曲を中心に選曲されているため、ビートルズを詳しく知らない方でも十分楽しんで鑑賞することができますが、コアなファンの期待を裏切らないのも本作の魅力。
曲名や歌詞にちなんだセリフが出てきたり、ビートルズの実際のエピソードをモチーフに作られているシーンがあったりと、制作者のビートルズ愛に溢れた様々な仕掛けが隠されています。
劇中の演奏シーンは、口パクや当て振りなどは一切行わず、リアルタイムの演奏を録画しているそう。
オーディションで主役を勝ち取ったヒメーシュ・パテルの表現力に満ちた演奏は、ビートルズの新たな魅力を感じさせてくれることでしょう。
上記の映画が視聴できる動画配信サービス
主要動画配信サービスにおける、今回ご紹介した映画の配信状況をまとめましたので、ぜひご参考ください。
サービス別映画配信状況(2023年8月現在)
⚪︎…定額配信中
△…レンタルまたは購入
× …配信なし
prime video | Netflix | U-NEXT | Hulu | dTV | |
天使にラブソングを | △ | × | × | × | × |
あの頃ペニーレインと | △ | × | × | × | × |
スクール・オブ・ロック | ⚪︎ | ⚪︎ | × | × | △ |
セッション | ⚪︎ | × | ⚪︎ | × | ⚪︎ |
ラ・ラ・ランド | ⚪︎ | ⚪︎ | ⚪︎ | ⚪︎ | ⚪︎ |
イエスタデイ | △ | × | × | × | △ |
まとめ
以上、おすすめの音楽映画を6つご紹介させていただきました。
いかがだったでしょうか?
困難や苦悩と戦いながらも、音楽に直向きに打ち込む登場人物たちの姿に、あなたもきっと勇気づけられることでしょう。
こちらの記事が映画選びの参考になれば幸いです。
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音楽大学作曲コースを卒業。
在学中より音楽教室にて講師として勤務し、ピアノ・リトミック指導に加え、スペシャルニーズの生徒さんのサポート、教材開発などの経験を積む。
現在は作曲・編曲活動の傍ら、これまでの経験を生かし主に音楽や教育を題材にwebライターとしても活動中。
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