エレキギターの音作りが上手くいかない人必見!機材や部品による音の違いを徹底解説!

「自分のジャンルやプレイスタイルにあった機材がわからない」
「自分の出したい気持ちの良いサウンドが出せない」
「ピックアップやエフェクターによる音の違いが知りたい」

このような悩みを抱えていませんか?

エレキギターの演奏で思ったような音が出せずに悩んでいる方は多いです。エレキギターの音は、ギター本体の作りやピックアップ、エフェクターに大きく左右されます。ゆえに、基本を理解していないと理想の音を作るのは困難です。

この記事を読めば、さまざまなエレキギターやエフェクターの音の違いやジャンルに合わせた機材選定の考え方がわかります。音作りの基礎を理解して、自分のジャンルやプレイスタイルに合わせた機材を見つけましょう。

エレキギターの種類による音の違い

ここでは、エレキギターの種類による音の違いを解説します。エレキギターには色々な種類があり、サウンドが異なります。ジャンルやプレイスタイルによって好まれるギターも変わります。

今回は、代表的なエレキギターを音の違いを中心に5つ解説しますので、ご自身にあったエレキギターを見つけるための参考にしてください。

テレキャスター (Telecaster)

Fender テレキャスター

テレキャスターは、フェンダー社が1949年に発売したエレキギターです。ソリッドタイプのエレキギターの原点であり、最もベーシックなギターと言われています。

クリアで透明感のあるサウンドが特徴的で、リズムプレイに適しています。ピックアップは、シングルピックアップを2つ搭載しており、弦振動をシャープに検知します。ゆえに、気持ちのよい高音が抜けるカッティング奏法に向いています。

ミドルトーンが強調された明るくクリアなサウンドが出るため、カントリーやロックンロールなど、テンポの速い曲調でよく使用されます。

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ストラトキャスター (Stratocaster)

Fender ストラトキャスター

ストラトキャスターは、フェンダー社が1954年に発売したエレキギターです。同社が1949年に発売したテレキャスターのサスティーンが伸びない問題を解消するために開発されました。

ストラトキャスターは、ベースウッドという比較的軽い木材を使用しているため、明るくクリアなサウンドが出ます。3つのシングルコイルピックアップを搭載しており、クリーントーンからドライブサウンドまで幅広く対応しています。

また、ストラトキャスターは、シンクロナイズドトレモロユニットを搭載しており、長いサスティーンが与えられます。音を揺らすアーミングプレイができるのも大きなメリットです。

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レスポール (Les Paul)

Gibson レスポール

レスポールは、ギブソン社が1952年に発売したエレキギターで、重厚感のあるサウンドが特徴です。

レスポールは、メイプル材のトップにマホガニー材を使用しており、ボディに厚みがあります。ゆえに低音域が豊かであり、高音域にもしっかりとした響きがあります。

また、ハムバッキングピックアップを搭載しており、ハイゲインな歪みサウンドが得意とします。ロックやメタル、ジャズなどさまざまなジャンルで使用されます。

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SG (Solid Guitar)

Gibson SG

SGは、ギブソン社が1961年に発売したエレキギターで、軽量で扱いやすいギターです。マホガニー材を使用した軽量で薄いボディから、高音域が強調されたライトでクリアなサウンドが特徴的です。

SGは、ハムバッカーピックアップを搭載しています。高い出力が演奏者のピッキングの強弱や音量の変化に敏感に反応するため、サウンドの表情をつけやすいです。

これらの特徴から、ロックやヘヴィメタルなどのディストーションサウンドが必要なジャンルで使用されます。

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ES-335

Gibson ES-335

ES-335は、ギブソン社が1958年に発売したセミアコースティックタイプのエレキギターです。センターブロックを挟んだセミアコースティックボディから、フルアコースティックギターと比べてフィードバックが少なく、クリアで暖かみのあるサウンドが特徴です。

また、テレキャスターやストラトキャスターなどのソリッドギターよりも甘い響きで長いサスティーンを持っています。ハムバッカーピックアップを搭載しているため、ノイズに強くディストーションサウンドにも向いています。

この柔軟なサウンドの性質のため、ジャズやロックを含むあらゆる種類のポピュラー音楽で使用されています。

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ピックアップによる音の違い

次に、ピックアップによる音の違いを解説します。ピックアップは、弦の振動を電気信号に変換する部品です。ゆえにエレキギターの音色に大きな影響を与える重要な要素の一つです。今回は代表的なピックアップを3つ解説します。

シングルコイル

シングルコイルは、コイルを1つだけ使用したピックアップです。

出力が比較的低いため高音域での音の分離性が高く、クリアで明瞭なトーンを鳴らせます。また、アタックの強いサウンドが特徴的なので、リズムプレイやカッティング奏法に向いています。

ジャズやブルース、ポップスなどクリアな音が必要な幅広いジャンルで使用されています。

ハムバッカー

ハムバッカーは、2つのシングルコイルを組み合わせたピックアップです。2つのシングルコイルをひっくり返す構造から、ノイズを拾いづらい特性があります。

また、出力が比較的高く強力なサウンドを鳴らせるため、ディストーションをかけたハイゲインなトーンに向いています。

ハムバッカーピックアップは、広い磁場で弦を振動させるため、シングルコイルピックアップよりも太くて重厚なトーンを出力します。ネックピックアップでの暖かみのあるサウンドが特徴的で、ソロの演奏やバラードの曲調に適しています。

ロックやメタル、ハードロックなどパワフルで歪んだサウンドが必要なジャンルで幅広く使用されています。

P-90

P-90ピックアップは、シングルコイルとハムバッカーの中間的な特徴があるプレート状の形をしたピックアップです。

シングルコイルピックアップよりも太く、ハムバッカーピックアップよりも明るいミッドレンジの強調された音色が特徴的です。ブリッジピックアップで演奏すると、特徴的なアタック音を出力できます。

P-90ピックアップは、シングルコイルピックアップのように1つのコイルを使用しています。大きなシングルコイルを使用しているため、ハムバッカーピックアップよりもノイズが多くなることもあります。

中間的なトーンから、クリーントーンでも使いやすくブルースやロック、カントリーなど幅広いジャンルで使用されています。

エフェクターによる音の違い

ここでは、エフェクターによる音の違いを解説します。エフェクターは、電気信号を通して音を変化させる装置です。エフェクターは用途によってさまざまな種類が発売されています。エフェクターの音の違いや種類を理解して自分の音楽表現に役立てましょう。

歪み系

オーバードライブ

オーバードライブは、ギターアンプを過負荷にしてクランチした音を増幅するエフェクターです。柔らかみのある歪んだサウンドを出力します。ブルースやロック、ポップスなど幅広いジャンルでよく使用されます。

【代表的なエフェクター】BOSS OD-3

ディストーション

ディストーションは、歪ませたギターの音を増幅するエフェクターです。荒々しく重厚で歯切れのある歪んだサウンドを出力します。ハードロックやメタルなどのジャンルでよく使用されます。

【代表的なエフェクター】BOSS DS-1

ファズ

ファズは、ギターアンプを極限まで歪ませたような音が特徴的です。荒々しく濁ったようなサウンドは、破裂音やノイズと表現されることもあります。

【代表的なエフェクター】Fuzz Face JH-F1

モジュレーション系

コーラス

コーラスは、豊かで広がりのある心地よいサウンドを作るエフェクターです。入力した音とほぼ同じ音を作成して混ぜ合わせることで、音の厚みを増す効果があります。コーラスには、アナログコーラスとデジタルコーラスの2種類があります。

【代表的なエフェクター】
アナログコーラス(Maxon CS550 Stereo Chorus)
デジタルコーラス(BOSS CE-5)

フランジャー

フランジャーは、変幻自在なフィルター効果を与えられるエフェクターです。ジェットサウンドと表現され、うねるようなトーンを求める楽曲で使用されます。

【代表的なエフェクター】M-117R FLANGER

空間系

ディレイ

ディレイは、音声信号を遅延させることでエコー効果を出すエフェクターです。やまびこのような効果を生み出し、音の持続時間を長くできるため、ロックやポップスなどのジャンルでよく使用されます。

また、ディレイは構造によって、デジタルとアナログの2種類に分類されます。

【代表的なエフェクター】MXR M169 Carbon Copy Analog Delay

リバーブ

リバーブは、室内で音が反射する様子を再現するエフェクターです。カラオケのエコーのようなエフェクトをかけられます。ゆえに、リバーブをかけると大きなライブ会場の雰囲気を演出できます。

ゆえに、クラシックやジャズなどのジャンルでよく使用されます。

【代表的なエフェクター】One Control Prussian Blue Reverb

その他

ワウペダル

ワウは、エフェクトをかけたい音の周波数を手動で操作し、音色を変化させるエフェクターです。リードプレイやカッティング奏法でよく使用されます。また、演奏中に足元でペダルを操作してエフェクトをかけるため、サウンドに表情をつけられます。

ゆえに、ファンキーな音楽やジャズなどのジャンルでよく使用されます。

【代表的なエフェクター】VOX V846 HW

コンプレッサー

コンプレッサーは、プレイの音の強弱を自動的に調整し、レベルを一定に保つエフェクターです。音量レベルを揃えたり、サスティーンを得る目的で使われます。

【代表的なエフェクター】MXR Dynacomp

ポップスやロックにおすすめのエレキギター・エフェクター

ポップスやロックは、イントロ、サビ、間奏、アウトロなど複数のセクションから構成されます。コード進行やリズムパターンなど、曲調の変化も多いため、幅広い音に柔軟に対応できる機材がおすすめです。

ポップスやロックにおすすめのエレキギター

ストラトキャスター

汎用性が高く、クリーンなサウンドからディストーションまで対応できます。セッティングにより、さまざまな音を出力できる万能な性質からリズムパート、リードパートのどちらにも適しています。

レスポール

ディストーションサウンドを主軸にした曲調のリードギターにおすすめです。レスポールの高出力で温かみのあるトーンは、ソロやアルペジオに向いています。

テレキャスター

テレキャスターのクリアで透明感のあるサウンドはリズムパートに適しています。

ポップスやロックにおすすめのエフェクター

オーバードライブ

オーバードライブのエッジの効いたドライブサウンドは、コード弾きやリードパートなど幅広く使用できます。曲中で常時ONにするメインの歪みとしておすすめです。

ディストーション

オーバードライブよりも攻撃的で荒々しいサウンドを出力します。ディストーションの太くて厚みのある音は、テンポのはやい激しい曲調やオクターブ奏法、ソロパートなどのリードプレイにおすすめです。

ディレイ

コード弾きやアルペジオで短いディレイを加えて音を圧くしたり、ソロパートで大きなディレイを加えてダイナミックな演奏にしたり、多くの場面で使用します。

コーラス

深みのある広がりのあるサウンドが欲しいときに使用します。穏やかに聴かせたい曲調でエフェクトを加えることで、幅広い音場を演出します。

ワウペダル

カッティングやソロパートなど、ギターの表現力を豊かに演奏するときに使用します。

以上が、ポップスやロックにおすすめのエレキギターとエフェクターの種類です。ポップスやロックは曲調の変化も多いため、使用する機材も多種多様になります。

上記で紹介した機材はあくまでも一例なので、個人的な好みや演奏スタイルに合わせて、最適な機材を選びましょう。

メタルにおすすめのエレキギター・エフェクター

メタルは、高速なテンポで荒々しくヘヴィなサウンドが特徴の音楽ジャンルです。複雑で重厚感のあるギターのリフはメタルの醍醐味です。そんな高出力のサウンドを出力できるおすすめの機材を紹介します。

メタルにおすすめのエレキギター

レスポール

レスポールは重厚感のあるサウンドが特徴的です。そのため、メタルの高出力で重厚感のある演出に適しています。

ハムバッカーを搭載したストラトキャスター

リア側のピックアップがハムバッカーに設計されたストラトキャスターはメタルに向いています。ストラトキャスターの明るくクリアなサウンドとハムバッカーピックアックの重厚感のあるサウンドを備えているため、高音域でのソロプレイや、高速リフ演奏に適しています。

メタルにおすすめのエフェクター

ディストーション

激しいサウンドが中心のメタル演奏に必須のエフェクターです。

高い出力でハイゲインに対応したエフェクターを選びましょう。メタルサウンドに向いている代表的なディストーションは、BOSSの「MT-2 Metal Zone」やMXRの「M116 Fullbore Metal」などが挙げられます。

リバーブ

ソロパートやリフの演奏に存在感を与えられます。

コンプレッサー

音の質感を統一し、出力を一定に保つために使用します。コンプレッサーによる音の粒立ちやダイナミクスの最適化により、高品質なサウンドを手軽に実現できます。

メタルの機材は、ジャンル特有の硬質なサウンドを作り出せるように選定しましょう。ディストーションサウンドが基本のため、高出力のエフェクターやアンプの組み合わせが必要になります。

まとめ

今回はエレキギターの音の違いを解説しました。ご自身にあった機材は見つかりましたか?

エレキギターのサウンドは、ギター本体やエフェクター、ピックアップ、アンプなど多くの機材の影響を受けて変化します。初めは情報量が多すぎて困惑してしまうかと思います。しかし、機材の理解が深まるほど理想の音が出せるようになってよりエレキギターを楽しめるようになります。

まずは楽器屋で試奏したり、マルチエフェクターで音の違いを体験してみましょう。あなたの理想の機材が見つかれば幸いです。

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この記事を書いた人
餅元ゆう

音楽系ライター。学生時代、友人に誘われて参加したロックフェスに圧倒されてライブ中毒に。自分でもかっこいいライブをしてみたい思いからエレキギターを購入しバンドを結成。現在は音楽の楽しさを伝えたい思いから、バンドマン兼音楽系Webライターとして活躍中。

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